地域で一番社格が高いとされてきた「一之宮」。紀伊國・和歌山には一之宮が三つあるとされ、そのうちの二社が貴志川線沿線に鎮座しています。

日前神宮・國懸神宮

日本でも有数の歴史を有し、境内に二つの神宮を持つ珍しい神社で、二社をあわせて日前宮(にちぜんぐう)の名で親しまれている紀伊國一之宮のひとつ。

三種の神器である八咫鏡(やたのかがみ)に先立って造った鏡とされる、日像鏡(ひがたのかがみ)を御神体とする日前大神、日矛鏡(ひぼこのかがみ)を御神体とする國懸大神は天照大神の別名で、人々のえにし(良縁)を結び、うけい(結婚)の徳を授け、生活の基本を守る家内安全の御利益を賜ることから古来より人々の崇敬を集めています。

『日前宮のえんむすび』
なかよし御守 初穂料1,000円
恋守で願いがかなったら、末永く続きよう「なかよし御守」を。
日前宮は古くから「良縁」「結婚」の御神徳があり、人と人との出逢いを結ぶご利益があるそうです。

竈山神社

深く静かな社の奥に鎮座する本殿には、神武天皇(初代天皇)の長兄にあたる彦五瀬命(ひこいつせのみこと)を祀ります。大和平定の途中で戦傷、亡くなられ竈山の地に 葬られたとされ、本殿の背後にある陵墓は和歌山県唯一の陵墓です。

今から千年程前の国の法律である「延喜式」の神名帳には、「紀伊国名草郡 竈山神社」とあり、古くから官幣に与る皇室御崇敬の大社でありました。 その後、近代社格制度のもとで村社から官幣大社で異例の昇格をした唯一の神社です。国家安泰や世界の平和と発展を守っていると言われています。

古代日本の国に木種をまき、緑豊かな国をつくったと言われる五十猛命(いたけるのみこと)を祭神とする木の国神話の社。「木の神」を祀る神社として広く知られている、紀伊國一之宮のひとつです。

「古事記」には五十猛命が大国主神の命を救った神話が記されており、「いのちの神」「厄除け・病気平癒の神」としても古くから信仰されています。
御神木の穴をくぐると厄除けになる「木の俣くぐり」でも知られ、境内山中の井戸より湧く水は「いのちの水」と呼ばれ、古来より飲むと活力を得ると伝えられています。

貴志川線で詣でる三社の旅「三社参り便利帳」

※PDFパンフレットに記載のある「おもちゃ電車」は2021年9月をもって運行を終了しております。

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