和歌山電鐵 社長 小嶋 光信
今年1月5日でたま駅長就任4周年になるとともに、この4月1日には私がたま駅長に会って、駅長就任を決断して、5周年を迎えます。
その式典に、公務で大変お忙しい中を仁坂和歌山県知事様、大橋和歌山市長様、中村紀の川市長様と貴志川線の未来をつくる会の代表の方々はじめ多くの皆さんのご臨席をいただいて、たま駅長は、と見れば「感激してるニャン」とお喜びのようです。
絶対に成功しないと思われた地方鉄道の再生としての和歌山電鐵が、奇跡をもたらした大きな秘訣は、実は今日の出席の皆様を見れば一目瞭然なのです。「乗って残そう貴志川線」と物心両面に支えてくれる住民運動があること、県と両市と運輸御当局の一体となった行政的支援、そして我々運行事業者との一糸乱れぬ協力関係が奇跡を呼んだのです。
そしてこの再生に弾みを付けたのが、スーパースターのたま駅長の存在です。たま駅長がこうやって公務が順調にできるのも、小山商店のおばちゃんの支えのお陰です。
全て善意によって構成された一体の活動の成果と思います。
偶然に和歌山電鐵の開業日に住処を失ったたまちゃんのために、必死に小山のおばちゃんが、私にたまちゃんを駅構内において欲しいと懇願されました。何とかしてあげたいとたまちゃんの目を見た瞬間に閃いた駅長就任が、こんなに地方鉄道の再生のみならず、和歌山県の観光のシンボルとしてお役にたつとは、想像もしませんでした。今ではたま駅長に続けとばかりに動物駅長が登場し、地方鉄道再生の大事な役割を演じるまでになりました。
4周年に当たって、キャットイヤーがあるとすれば、1年を5年と考えて就任20年と読み替えられるので、常務執行役員という、社長、専務の肩書きからすると弊社ナンバー3に昇格をさせたいと思います。また昨年はヨーロッパでたま駅長出演の映画が封切られたのを機に、海外から多くの観光客を呼び寄せ、大韓航空の日本線の5つのセールスポイントの一つにたま駅長が選ばれました。そこでさらに国内観光客のみならず海外のお客様も招き寄せていただくために、スーパー駅長兼務の国際客招き担当役を発令したいと思います。
今回の記念には、疋田正章さんという猫を描かせたらこれほど生き生きと描ける画家はいないといえる彼に、たま駅長の肖像画を描いていただいて、たまギャラリーに掲揚し、功績を讃えたいと思います。たま駅長が寝ながらの勤務中で会えないときに、わざわざいらっしゃっていただいたお客様の心をこの絵が少しでも癒していただけたら幸いです。
追伸 : 当日仁坂和歌山県知事より、たま駅長の神業の活躍に、和歌山県観光招き大明神の称号が贈られました。
追伸2:当日たまステーションを設計、デザインしていただいた水戸岡先生に、感謝のクリスタルのたまステーションのレプリカを贈らせていただきました。