和歌山電鐵 社長 小嶋 光信
ご結婚おめでとうございます!
きっと世界で初めてのニャン前式を、スーパー駅長たまを前にして行われましたことを、心からお祝い申し上げます。 本当にニャンともほのぼのとした、素晴らしい、ユニークな結婚式です。
ガタゴトと電車に揺られながら、両家の親族紹介とご挨拶、新郎新婦との記念写真であっと言う間に貴志駅に着いて、結婚式が始まりました。
これを企画されたのは新婦で、以前南海電鉄貴志川線が廃止となり、それを和歌山電鐵が引き継いだ経緯から新聞記者として興味を持ってくださっていて、転勤されてからもずうっと和歌山電鉄を見守っていただいておりました。私も何度か取材していただいたおり、ポロッと結婚式をするなら和歌山電鐵の列車でとご相談があり、大賛成を致しました。貴志駅にたまステーションが出来るということで、思い切って電車とたまステーションでのニャン前式をご新郎の大賛成で決められたとのことです。
たま駅長が生まれた背景には、両備グループが100周年を迎えるにあたって、ネクスト100年を生き抜く経営理念として「忠恕:ちゅうじょ」という創業者の大事にしている言葉を再度掘り起こしたことに由来します。開業日に住処を失ったたまちゃんを、飼い主の小山さんから貴志駅において欲しいという依頼を私が聞いた時に始まります。忠恕とは、真心からの思いやりという意味ですから、お困りのことを聞いたら親身に思いやりをもって考えなくてはならないのです。
公共の駅に個人の猫をどうやっておいてあげようかと考えながらたまちゃんの顔を見たら、とっさにこの子は駅長だと閃きました。たまちゃんの目が駅長をするから貴志駅において欲しいと訴えているように感じました。これがたま駅長誕生の瞬間です。
忠恕の意味は論語の一節に始まります。
子貢問うて曰
一言にして以て
終身これを行うべき者ありや
子曰(のたまわ)く、其れ恕か
己の欲せざる所 人に施すこと勿(なか)れ
という一節です。
人生一言を守るなら「思いやり」ということで、その思いやりから生まれたたまちゃんの前で、お二人が一生お互いの思いやりを尽くして、末永い結婚生活を送られることを、心から願っています。
私からたまスーパー駅長の心を込めた陶像を送ります。
毎朝たまちゃんの思いやりを感じていただいて幸せな家庭を築いて下さい。
おめでとうございます!