和歌山電鐵 社長 小嶋 光信
たま名誉永久駅長が和歌山県に新たに設けられた「和歌山殿堂」の第1号としてその栄誉を称えていただくことになりました。
「なんかちょっと恥ずかしいけど、嬉しいニャン!」と手で顔を覆って喜んでいる気がします。
2006年4月1日に住むところを失った三毛猫のたまちゃんを貴志駅になんとか住まわせてあげようと一目見た時に、その目力にピカッと「この子は貴志駅の駅長だ!」と閃きました。
駅長の任命式でのテレビインタビュアーの「猫の駅長業務は何ですか?」との問いに、とっさに「貴志川線はお客さんが少なくて廃止届の出された路線だったので、たま駅長の主たる業務は『客招き』です。」と招き猫の格好をしたところ、それが全国に放映され一躍たまちゃんは地方ローカル鉄道再生のシンボルになりました。
たま駅長の凄さは、単なる可愛いマスコットでなく、任命式の翌日から自ら駅長帽子をかぶって改札台でお客さまのお出迎え、お見送りと、電車が出た後はプラットホームの見回りなどの業務をこなしていたことです。それらがインターネットやマスコミの取材で日本中、世界中に発信され「働く猫」として一躍脚光を浴びたことです。
たま駅長の偉業は、
- 和歌山電鐵の売り上げと再建への貢献
- 和歌山県の観光と国際化への貢献
- 地方鉄道への脚光に貢献
- 鉄道再建のための公有民営化や交通政策基本法など、法制化への貢献
- 「働く猫」として猫社会復権への貢献
- たま駅長のスピリチュアルパワーで精神的に救われた人が多数
と枚挙にいとまがないくらいです。
関大の宮本名誉教授は、ネコノミクスの経済効果2兆3千億円への火付け役となった「たま駅」の貢献を高く評価してくれています。
この数々の偉業の総合評価と和歌山県への貢献として和歌山殿堂入り第1号となったと思います。特に嬉しいのは、仁坂知事のアイデアにより全国で初めて各県レベルの殿堂が創設されて、その第1号ということで、きっとこれから各県でも「殿堂」が創られるでしょう、そうなれば全国でも一番最初にたまちゃんがなったことになります。
心からたま名誉永久駅長の和歌山殿堂入りを祝い、これからも永遠に和歌山電鐵や和歌山県、並びに地方鉄道などの公共交通の守り神である「たま大明神」として我々を見守ってくれると思います。