たま駅長の没後10年祭!

和歌山電鐵

社長 小嶋光信

名誉永久駅長であり和歌山県勲公爵の第一号の勲章をいただいた「たま駅長」が亡くなって今日6月22日が10年になります。ご参列のみなさんに心から感謝申し上げます。

社長代理でもあった「たま駅長」の貢献に報いるために1週間後の2015年6月29日に社葬を執り行いましたが、何と3000人がたま駅長を偲んで参列されたのです。

和歌山電鐵の再建のみならず地方鉄道再生のための公有民営の制度化にも一役買い、ヨーロッパの映画にも主演し、「世界の猫ブーム」を巻き起こした功績は奇跡的とも言えますが、それにしても凄まじい参列者に当時唖然としました。

参列者の皆さんに聞くと、たま駅長に会って不登校が治った、引きこもりから自殺しようと思ったがたま駅長に会って生きる勇気が取り戻せたと、式後にも全てのみなさんが3時間もかかって「たま駅長」に手を合わせて帰られました。何とたま駅長は鉄道の再建や猫ブームだけでなく、多くの心を病んだ人々に生きる勇気を与えていたのです。

2015年6月21日にたま駅長が危ないとの報を受け、入院している病院に駆けつけると、ICUでほとんど身動きできないはずのたま駅長がキリリとベッドの上に座って暖かい眼差しで私を迎えてくれました。そして私に初めて抱いてくださいと手を差し伸べてきたのです。

獣医さんが「起き上がれるはずが無いのに‥急に良くなったのかな?」と不思議そうに呟いていました。

その翌日たま駅長は神の国に旅立って行きました。

今でもたま大明神として貴志駅の「たま神社」に祀られて和歌山電鐵とみなさんを見守ってくれています。

「たま駅長」は私の地域公共交通の再生運動のベストパートナーで、理解者でもありました。

今日は大国主神社の宮司さんにたま大明神の没後10年祭を執り行っていただいて、「たま駅長」の大好きな「たま神社」の横にあるソメイヨシノの桜の大木から枝をとって、挿し木にして、新しい桜の木を受け継いでいこうと思います。

これからも地方鉄道や地域の公共交通がみなさんの生活交通として元気に存在出来るようにニタマ駅長、よんたま駅長とごたま駅長共々一緒に頑張ります。

今日は、和歌山電鐵のパートナーとしての「貴志川線の未来を“つくる”会」の木村代表とみなさん、「和歌山県勲公爵」など多くの知恵と支援をしていただいた仁坂元和歌山県知事、そしてご参列のみなさん、本当にありがとうございました。

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